口内炎ができたら積極的にとりたいビタミンとは?
口内炎を緩和するために必要なビタミンB2やビタミンB6は、実は体内で合成、一定以上は蓄積することができません。必要不可欠な2つが蓄積できないとなると、どうすればいいのか…ズバリ、こまめに摂取するしか方法はないのです!
1.ビタミンB2
ビタミンB2の推奨摂取量
ビタミンB2のような水溶性ビタミンは、尿から排出され体内に蓄積しにくいため、こまめに摂取しましょう。成人の1日の摂取量の目安として、女性は18歳〜74歳で1.2mg、75歳以上で1.0mg。男性は18歳〜49歳で1.6mg、50歳〜74歳で1.5mg、75歳以上で1.3mgとなります。
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男性推奨量(mg/日) |
女性推奨量(mg/日) |
0〜5 (月) |
0.3※
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0.3※ |
6〜11 (月) |
0.4※ |
0.4※ |
1〜2 (歳) |
0.6 |
0.5 |
3〜5 (歳) |
0.8 |
0.8 |
6〜7 (歳) |
0.9 |
0.9 |
8〜9 (歳) |
1.1 |
1.0 |
10〜11 (歳) |
1.4 |
1.3 |
12〜14 (歳) |
1.6 |
1.4 |
15〜17 (歳) |
1.7 |
1.4 |
18〜29 (歳) |
1.6 |
1.2 |
30〜49 (歳) |
1.6 |
1.2 |
50〜64 (歳) |
1.5 |
1.2 |
65〜74 (歳) |
1.5 |
1.2 |
75以上 (歳) |
1.3 |
1.0 |
妊婦 (付加量) |
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+0.3 |
授乳婦 (付加量) |
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+0.6 |
※1歳未満は推奨量ではなく目安量です。
※日本人の食事摂取基準2020年版より
ビタミンB2を多く含む食材
牛・豚・鶏のレバー、海藻、サバなどの青魚、ウナギ、納豆、トウガラシ、卵、乳製品など
ビタミンB2を効率よく摂取するポイント
動物性食品のレバーやハツは、特にビタミンB2が多く含まれています。
レバーやハツが苦手な方は、納豆や卵料理などを毎日の献立に取り入れ続けたり、サプリメントで補ったりするだけでも効果的です。
2.ビタミンB6
ビタミンB6の推奨摂取量
ビタミンB2同様に、ビタミンB6も水溶性ビタミンで尿から排出されますが、サプリメントなどで大量摂取しないように注意しましょう。18歳以上の成人の1日の摂取量は、女性で1. 1mg、男性で1.4mgです。
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男性推奨量(mg/日) |
女性推奨量(mg/日) |
0〜5 (月) |
0.2※ |
0.2※ |
6〜11 (月) |
0.3※ |
0.3※ |
1〜2 (歳) |
0.5 |
0.5 |
3〜5 (歳) |
0.6 |
0.6 |
6〜7 (歳) |
0.8 |
0.7 |
8〜9 (歳) |
0.9 |
0.9 |
10〜11 (歳) |
1.1 |
1.1 |
12〜14 (歳) |
1.4 |
1.3 |
15〜17 (歳) |
1.5 |
1.3 |
18〜29 (歳) |
1.4 |
1.1 |
30〜49 (歳) |
1.4 |
1.1 |
50〜64 (歳) |
1.4 |
1.1 |
65〜74 (歳) |
1.4 |
1.1 |
75以上 (歳) |
1.4 |
1.1 |
妊婦 (付加量) |
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+0.2 |
授乳婦 (付加量) |
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+0.3 |
※1歳未満は推奨量ではなく目安量です。
※日本人の食事摂取基準2020年版より
ビタミンB6を多く含む食品
ニンニク、バナナ、鶏のササミ、牛・豚・鶏のレバー、マグロ、カツオ、トウガラシなど
ビタミンB6を効率よく摂取するポイント
ビタミンB6は、鶏のササミやレバー、マグロなどのような動物性食品から積極的に摂るとより効果的です。サプリメントなどの栄養補助食品で取り入れる場合は、他のビタミンB群も含まれている物を選びましょう。
3.ビタミンC
ビタミンCの推奨摂取量
ビタミンCの1日の推奨摂取量は、18歳以上の成人で100mgと言われています。風邪やインフルエンザなどの感染症にかかっている時、妊婦の方や授乳婦の方は、必要量が増すため、日々の体調に合わせて調整していきましょう。
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男性推奨量(mg/日) |
女性推奨量(mg/日) |
0〜5 (月) |
40※ |
40※ |
6〜11 (月) |
40※ |
40※ |
1〜2 (歳) |
40 |
40 |
3〜5 (歳) |
50 |
50 |
6〜7 (歳) |
60 |
60 |
8〜9 (歳) |
70 |
70 |
10〜11 (歳) |
85 |
85 |
12〜14 (歳) |
100 |
100 |
15〜17 (歳) |
100 |
100 |
18〜29 (歳) |
100 |
100 |
30〜49 (歳) |
100 |
100 |
50〜64 (歳) |
100 |
100 |
65〜74 (歳) |
100 |
100 |
75以上 (歳) |
100 |
100 |
妊婦 (付加量) |
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+10 |
授乳婦 (付加量) |
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+45 |
※1歳未満は推奨量ではなく目安量です。
※日本人の食事摂取基準2020年版より
ビタミンCを多く含む食品
アセロラ、グァバ、ピーマン、芽キャベツ、ブロッコリー、キウイフルーツ、いちご、じゃがいも、さつまいもなど
ビタミンCを効率よく摂取するポイント
ビタミンCは水溶性で2〜3時間ほどで体外に排出されるため、こまめに摂取するのが効果的です。調理のために野菜を水洗いする際は、ビタミンCが水に流れやすいため、なるべく短時間で行いましょう。
どうして口内炎にビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンCが必要なのか
ビタミンB群であるビタミンB2は、肌と脂質の代謝を助け、肌細胞の再生や成長を促進し、ビタミンB6は、粘膜を保護し、細胞の再生を助けてくれます。
また、他にも口内炎治療に有効な成分として挙げている、ビタミンCは、免疫力アップが期待でき、口内炎を早く治す効果があります。
ビタミン不足だけじゃない!口内炎ができた時にしたほうが良いこと
ビタミンをはじめとした栄養不足に気を付けていてもできる時にはできてしまう、それが口内炎です。口内炎ができてしまったら、まず何をすれば良いか、その対処法を紹介します。
1.まずは、お口の中を清潔に!
口内炎が出来てしまったら、食後の歯みがきやうがいで、口の中を清潔にし、菌の繁殖を抑えましょう。歯みがきは、口の中を傷つけないよう“優しく”が基本です!
2.十分な睡眠で身体を休ませる
多くの口内炎は、肉体的や精神的な疲れから身体が弱っているときに発症します。睡眠時間を確保するだけでなく、“質の良い睡眠”をとることを意識しましょう。
3.胃に負担をかけない食事をとる
口内炎になった原因として胃が弱っていることも考えられます。口内炎ができている間は、シチューやスープ、茶碗蒸しなど、消化の良い食事を意識しましょう。
4.市販薬を試してみる
薬局などで購入できる、うがい薬や塗り薬、貼り薬、スプレー薬、内服薬なども、症状がつらい場合には試してみるとよいでしょう。効果には個人差があるようですが、口内炎の痛みの軽減や治癒を早めることが期待できます。
5.医療機関での受診
口内炎はセルフケアで充分と考えている人も多いかもしれませんが、2~3週間経過しても治らなかったり、通常の口内炎とは様子が異なったりなど、症状によっては他の病気である可能性も考えられるため、早めに医療機関で診てもらいましょう。
口内炎とビタミン よくある質問
Q.口内炎にはビタミンB2とB6どちらが有効ですか?
A.ビタミンB2とビタミンB6は、効能が異なるためどちらが有効とは言い切れません。ビタミンB群は、それぞれをバランス良く摂取すると力が発揮されると言われています。ビタミンを積極的に摂っているけれど口内炎ができたという方は、食事やサプリメントなどで摂取している栄養に偏りがないかを見直してみると良いでしょう。
Q.口内炎はビタミンCで治りますか?
A.ビタミンCは、ストレスや風邪などの病気に対する免疫力を高めてくれる働きがあるため、口内炎の治療や改善に効果を期待できます。18歳以上の成人で100mgほどの摂取が望ましいですが、2〜3時間ほどで尿から体外に排出されてしまうため、こまめに摂取するのが効果的です。
Q.口内炎を早く治す食べ物は何ですか?
A.ビタミンB群が豊富な食べ物は、口内炎を早く治すことへの効果が期待できます。ビタミンB群は、ビタミンB2やビタミンB6、ビタミンCなどが挙げられ、バランス良く摂取することが大切です。ビタミンB2はレバーや海藻など、ビタミンB6はニンニクやバナナなど、ビタミンCはアセロラやピーマンなどに多く含まれています。