2020.07.30
忙しさを感じている働く女性に、新型コロナウイルス感染拡大前・後に調査を実施。感染拡大後のテレワーク経験率は2.4倍に増加するも全国平均では26%にとどまり、エリア間・雇用形態間で差が生じる結果に。また、テレワーク下においても女性の75%が家事を5割以上負担している結果に。家族で「家事・育児」を協力していくことが課題の中で、ジェンダーバランス社会の実現に向けた「幸せな働き方」を考えます。
「女性のエンパワーメント推進と社会活性化」を目的としているHAPPY WOMAN実行委員会(東京都:以下、HAPPYWOMAN)は、「チョコラBB」を販売しているエーザイ株式会社コンシューマーhhc事業部(東京都:以下、チョコラBB)と共に、「働く女性のウェルビーイング(心身の幸福)向上」を目的として、働く女性の意識・実態調査を下記の通り、新型コロナウイルス感染拡大前・後の計2回実施しました。この結果の課題解決に向けて、“NEW NORMAL”時代に最適な生き方・働き方を考えるヒントとなる連載全2回の後編、新しい時代の「幸せな働き方」をお届けさせていただきます。
働く女性のウェルビーイング
(心身の幸福)向上
【後編(7⽉)】新しい時代の「幸せな働き方」
【前編(6⽉)】新しい時代の「幸せな生き方」
■対象者: | 20〜59歳の有職者(パート含む) 【2⽉】スクリーニング調査:3,261名 本調査:「忙しい」と感じてる女性2,000名 【4⽉】スクリーニング調査:3,442名 本調査:「忙しい」と感じてる女性2,000名 本調査は、20代/30代/40代/50代各500名を下記4属性別に調査 ❶ DEWKS(子供を持つ共働き夫婦) ❸ バリキャリ(管理職以上、婚姻不問) ❷ DINKS(子どもを持たない共働き夫婦) ❹ シングルワーカー(独身) |
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■調査⼿法: | Web調査(全国対象) |
■調査回数: | 全2回 <第1回>新型コロナウイルス感染拡大前2020年2⽉ <第2回>拡大後:4⽉ |
新型コロナウイルス感染拡大後のテレワーク経験率は2.4倍に増加も
全国平均は26%にとどまり、エリア間・雇用形態間で差が生じる結果に
テレワークのメリットでは、「通勤時間がない/通勤電車に乗らなくてよい」が37%、次いで「自分のペースで仕事ができる・時間の調整ができる」が10%で続いています。この理由として、「通勤時間がなくなり、ストレスが軽減された(50代DEWKS)」をはじめ、「周りを気にせ ずに自分の好きなペースで仕事ができる(30代シングル)」「時間にゆとりができ、自己改善に費やせる(40代バリキャリ)」と、働き方における自由度が増したことについて、シングルワーカーやバリキャリからの声も目立ちました。
一方で、デメリットとしては、「仕事上のコミュニケーションが取りづらい・不足する」が10%でトップ、次いで「仕事の効率が悪い・やりづらい・進まない」「仕事に集中できない・仕事ができない」が上位にあがっています。
効率が上がらない理由として、「仕事環境がオフィス並みでないこと」等もコメントとして挙げられており、今後テレワークを推進する上で、コミュニケーション不足解消や自宅の環境整備が課題と考えられます。
新型コロナウイルス感染拡大「後」においても、5割以上家事負担をしている女性は75%という結果に。内訳として、女性が全ての家事を負担している割合は22%、5割以上の負担は53%となっています。
感染拡大後の「女性の家事負担率」の平均は70%となっており、テレワーク下において、在宅時間が増加した場合でも「家事・育児」において、女性の負担率は高い水準となっています。
※「女性の家事負担率の平均」の算出方法は、家事負担立を0%〜100%の範囲で選択回答されたものを平均した数値
41.3%の女性が4割〜6割の家事負担率を理想としていますが、47.9%の女性が8割〜10割の家事負担をしている現実があります。「理想と現実」の間には、大きなギャップがあると言えそうです。
NEW NORMAL時代の「幸せな働き方」とは?
テレワークの普及拡大は女性の働き方・生き方をどう変えるのか。
新型コロナウイルス感染拡大に伴う「テレワーク」という働き方。そのメリット・デメリットや家族間での家事負担の課題など、これからの在宅時間拡大を見据えた重要な要素「仕事と家事の両立」に注目してみました。
今後、ますます「働き方」は大きな変化を求められます。これからの時代に、女性がイキイキと働き、幸せに生きていくためのヒントとして、「働く×子育てのこれからを考える」プロジェクト「WORKO!」や「働き方を考える」シンポジウムなどをプロデュースされ、働く女性に関する執筆や提言をされてきた浜田敬子さんにアドバイスをいただきました。
幸福学研究(Well-Being Study)の第一人者でもある前野隆司先生(慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授)と前野マドカさん(同研究科附属システムデザイン・マネジメント研究所研究員)ご夫妻にアドバイスをいただきました。
スケジュールが驚くほどビッシリ⼊っている前野先生ですが、忙しさによる疲れやストレスを感じることなく仕事に取り組まれ、充実した毎⽇を過ごされています。また、ご夫婦で過ごす時間が長いお二人ですが、ケンカをしないそう。
忙しくても“幸せ”を感じる生活を送る、その秘訣とは?
Business Insider Japan 統括編集長
元アエラ編集長
1989年に朝⽇新聞社に⼊社。99年からAERA編集部。2004年からはAERA副編集長。その後、AERA初の女性編集長に就任。その後、朝⽇新聞社総合プロデュース室プロデューサーとして、「働く×子育てのこれからを考える」プロジェクト「WORKO!」や「働き方を考える」シンポジウムなどをプロデュース。
2017年4⽉より世界17カ国に展開するオンライン経済メディアの⽇本版統括編集長に就任。「⽻⿃慎一モーニングショー」や「サンデーモーニング」などのコメンテーターや、ダイバーシティーや働き方改⾰についての講演なども行う。著書に『働く⼥子と罪悪感』(集英社)
NEW NORMAL時代に重要なジェンダーバランス
「50:50(フィフティ:フィフティ) 」社会の実現に向けて
⼩川孔一 HAPPY WOMAN実行委員会実行委員長
全2回でお届けしてきた連載、『新しい時代の「幸せな生き方」・「幸せな働き方」』、いかがでしたでしょうか?
新型コロナウイルス感染拡大から、新たな⽇常“NEW NORMAL”時代に突⼊しました。経済活動の再会と共に「withコロナ」と表現され、ウイルスと共存していく“新たな生活様式”を求められていますが、我々のこれからの「生き方・働き方」そのものを見つめ直し、進化させていく必要があります。
今回の調査結果で浮き彫りになった一番の課題は、夫婦共にテレワーク下においても女性の家事負担率は軽減されず、微増してしまっていること。夫婦共に自宅での滞在時間が増え、時間の自由度が増しているにもかかわらず、家事分担割合の男⼥間のバランスは改善されず、女性が家事を100%負担する割合が2割、50%以上負担する割合が7割以上という結果に。今後、テレワークが拡大し、在宅時間が増加していくことが予測されていく中で、この課題を「家族で考えていく」ことが大切になります。
⽇本は世界一「夫が家事をしない国」と言われています。
平成30年版男⼥共同参画⽩書「男性の家事・育児の実施状況」によると、6歳未満の子供を持つ夫の家事・育児関連に費やす時間(1⽇当たり)は83分で、ほかの先進国と比較して低水準にとどまっています。(I-3-8図)
また、2020年7⽉1⽇に内閣府有識者懇談会にて、出生率上昇のための提言を盛り込んだ報告書がまとめられ、「男性の取得義務化」も選択肢として⽰されました。人⼝減少に⻭⽌めをかけるために、性別による役割分担を見直す必要があると強調されています。
ジェンダーバランス「50:50(フィフティ:フィフティ)」社会の実現に向けて、職場や社会での役割において男⼥比率を同等にしていくことも重要ですが、幸せな生活を送っていくためには家庭内での在り方も非常に重要です。単純に作業的に役割を分担をすることではなく、パートナーや家族に対する「感謝の気持ち」や声がけなど、コミュニケーションをしっかり取っていくことが本当の「50:50(フィフティ:フィフティ)」社会実現に繋がっていくのではないでしょうか。
NEW NORMAL時代において、「幸せな生き方・働き方」を追求すべく、ジェンダーバランス「50:50(フィフティ:フィフティ)」を実現し、「ウェルビーイング(心身の幸福)向上」に繋がる取り組みを今後も継続して参ります。
チョコラBBブランドは“疲れた時と肌荒れに”「チョコラBBプラス(第3類医薬品)」や、“つらい疲れに”「チョコラBBローヤル2(指定医薬部外品)」など商品の販売を通じて、すべての女性のキレイと元気を応援し、イキイキと輝ける社会の実現を目指していきます。
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