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監修:中部大学・生物機能開発研究所 客員教授
医学博士 芋川 玄爾 先生
(セラミド研究会顧問)
人前に出すのが恥ずかしいほど、乾燥した手。年齢を物語ってしまう、首やデコルテ。そして、ザラッとしたカサカサなボディ。
ひじやひざ、手足など全身の肌の乾燥も潤い成分・セラミドの不足が大きく関係しています。
水や洗剤に触れたり、日中働き通しで刺激を受け続けている手。うっかり紫外線を浴びやすい首や足。何かと乾燥しやすい全身の肌、なめらかに保つために気を付けておきたいのが“セラミド不足による乾燥”です。
顔と同じように、手足やボディも、角層の細胞と細胞の間にあるセラミドが水分をつなぎとめて、潤った肌を守っています。
ところが、いろいろな原因でセラミドが減少すると乾燥が進んで角層細胞が過剰にめくれ上がり(落屑)、乾燥したり白く粉を吹くなど、カサカサ状態になってしまうのです。
顔のスキンケアと比べると、ボディクリームだけでカンタンにすませがちなボディケア。でも皮脂の分泌が少ないカラダの肌は、実はとても乾燥しやすく、デリケートです。特に脛は全身で一番角層のセラミドが少ない場所で、これが原因で老人での乾燥かゆみ症(老人性乾皮症)は脛が好発部位です。
セラミド不足が進行すると、角層にできたすき間から刺激物が肌の奥まで入り込んで、弱い炎症をおこしたり、ひどくなるとかゆみや肌の赤みなどの症状が出ることも。乾きやすい冬はもちろん、紫外線の強い夏にも、肌の外側と内側からのお手入れでセラミドの補給。常に角層からセラミドを不足させないことが大切です。
いつの頃からか、手の甲や腕、足の肌がくすんで見えたりしていませんか?
肌の潤いや透明感、柔らかさを守っている角層のセラミドは、年齢とともに減少。
カサツキはセラミド不足のサインでもあります。また、清潔にしたくても“洗いすぎ”には気を付けて。セラミドが奪われて、乾燥を進行させる原因となります。洗浄力の強すぎる洗浄剤や熱すぎるお湯も控えた方がいいでしょう。
カラダも顔も肌は同じ構造。表皮の角層にあるセラミドが水分の蒸発を防ぎ、潤いを守っています。
つくりは同じでも、刺激を受けやすい部位の方が、肌が生まれ変わるサイクル=ターンオーバーが早くなる傾向が。顔と比べると、衣類で守られ刺激を受けにくいボディのターンオーバーは20~25日とゆっくり。だからこそ、毎日のケアが重要です。
セラミドを補給し続けて1カ月ほどで、もっちりすべすべの肌が実感できるでしょう。
全身の中でも、乾燥が特に気になるのが、脛や腰、さらには首やひじ、自分ではなかなかケアできない背中。顔もボディもまとめて手軽にケアするなら、内側からのセラミド補給が有効です。中でも米由来グルコシルセラミドは、体内でのセラミド合成を促進させることで量を増やし、肌の潤いアップを導きます。
毎日の洗浄で減少していくセラミドだから、きちんと内側からチャージ。続けるケアが自分でもつい触りたくなるような肌を育みます。
美しい手肌や素足はそれだけで若々しく、洗練されたイメージを放つものです。日頃からセラミドを補給するなど、お手入れと気配りを忘れずにトラブルのない潤い肌を守りたいですね。
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