舌にできる口内炎の症状や特徴
舌の口内炎は舌先、舌裏、舌の付け根などどこにでもできる
会話も楽しくない。食事の味もよくわからない。頬の内側や歯ぐきとあわせて、舌の粘膜にもできやすい口内炎。舌炎と呼ばれることもあり、ただれて赤くなることや白や黄色っぽい膜がかかったポツポツができるのが特徴です。
舌の口内炎は、食事や飲み物、歯に触れるたびにビビビッととにかく痛い!話すのも億劫になる、困ったトラブルです。
舌の口内炎は1~2週間で自然治癒することがほとんど
通常、小さな口内炎は、口の中を清潔にして規則正しい生活をしていれば自然に治ります。ただし1㎝以上の大きな口内炎は時間がかかることがあります。症状が2週間以上続く場合や、痛みがひどい場合、また発熱などの症状がある場合は、一度病院で診てもらった方が良いかもしれません。
痛い舌の口内炎の原因
よく動かす舌は、キズがつきやすく、そこから口内炎になることも。舌にできる口内炎は疲れているときや栄養バランスが乱れがちな場合など、ポツッとできやすく、ただれて治りにくくなりがちです。
舌に口内炎ができてしまったら、生活習慣や食事を見直して、もうつくらせないようにきちんと予防。イタい思いを繰り返さないように、健やかな毎日を心掛けましょう。
舌の口内炎の原因① 疲れや生活習慣
リラックスするのも、大切な仕事です。
毎日忙しい上に、口内炎まで…!舌にできる口内炎は、心身ともにぐったりしている時にできやすくなります。
カラダはもちろん、知らず知らずに受けているストレスでお疲れ気味のココロもひと休み。リラックスする時間やぐっすり睡眠時間をできるだけ確保しましょう。好きな音楽を聴いたり、映画の世界に浸ったり。時にはぼーっとする時間も必要ですよ。
舌の口内炎の原因② 栄養不足
粘膜を健やかに守るビタミンB2をきちんと補給。
食事に気を配っていても、なかなか理想的とはいかない栄養バランス。カロリーと同じくらい、口内炎ケアに働く栄養成分もチェック!
口の中にできる炎症は、ビタミンB群の不足が大きな原因です。中でも粘膜のビタミンと呼ばれるビタミンB2やビタミンB6は積極的にとりたい成分。口の粘膜を健やかに保ち、代謝をサポートします。食事でとるなら青魚やレバー、乳製品や緑黄色野菜がおすすめです。
舌の口内炎の原因③ 消化不良
おなかにやさしいメニューで、トラブル知らず。
お腹が張る、食欲がない。消化不良が続いている時にもポツリとできる口内炎。せっかく食べたものも消化・吸収できなければ、必要な栄養素も十分にとれず、トラブルの原因となるのです。
調子を崩しやすいと言う人は、いつもの食事に、消化を助ける大根おろしなどをプラス。
ビタミンB2が豊富な青魚に添えれば、口内炎にも負けないカラダづくりができます。
舌の口内炎の原因④ 刺激
野菜をたっぷりと使った優しい味付けで舌にも配慮を。
微妙な味わいを感じ分ける舌は、とてもデリケート。強い刺激を与え続けているとキズつきやすく、味覚も口内炎も心配です。
香辛料がキツい料理や熱いもの、冷たすぎる飲み物などは、たまのお楽しみに。野菜をたっぷりと使ったやさしい味付けの献立なら口内炎の予防にもなり、舌もいたわります。
舌の口内炎の原因⑤ ムシ歯・歯の尖り
ムシ歯には触らず、すぐに治療を。
ムシ歯ってついつい舌で触ってしまうもの。このクセも舌の口内炎の原因になっています。ムシ歯や義歯のとがった部分と舌が接触することで、次第に舌にキズができてそこから細菌が侵入。炎症が起こってしまうのです。早めに治療して、口内炎の心配にもさよならしましょう。
舌の口内炎の治し方
生活環境の改善
口内炎は、生活習慣やストレスから免疫力が低下することによって発症しやすくなります。そのため、口内炎ができるのは心身に疲労が溜まっているサインとも。しっかりと睡眠をとってストレスを軽減し、免疫力を回復させましょう。
また、口の中の細菌が増殖すると、口内炎の患部から細菌に感染し、症状の悪化、長期化につながります。正しい方法での丁寧なブラッシングを心がけ、柔らかい歯ブラシや刺激の少ない歯磨き粉などのケア用品を使いましょう。殺菌成分を含んだうがい薬や、塩水でうがいをするのも効果的です。
ビタミンの摂取
口内炎を治すためには、ビタミンをはじめとする栄養の摂取が大切ですが、口内や胃に優しいものを食べることも大切です。口内炎の原因として胃の不調も考えられるため、消化の良い食事を意識しましょう。
ビタミンB群 |
ビタミンB群を多く含む食品 |
ビタミンB2 |
うなぎ/牛・鶏・豚のレバー/サバなどの青魚/アーモンド/納豆/卵/乳製品 など |
ビタミンB1 |
豚肉/ハム/うなぎ/海苔/豆類/小麦胚芽 など |
ビタミンB6 |
牛・鶏・豚のレバー/マグロ/カツオ/バナナ/ニンニク など |
市販されている薬を飲む
口内炎を早く治すためには、市販薬を使用することも効果的。口内炎の治療は、基本的には炎症をステロイド剤で抑え込む対症療法です。痛みがひどい、より早く治したい、悪化を防ぎたいという場合には、市販のスプレー薬やタブレット薬などを活用すると良いでしょう。
また、口内炎の原因の一つに、ストレスや生活習慣の乱れ、栄養不足による免疫力の低下が挙げれます。ビタミン剤やサプリメントを活用することで、不足しがちなビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6などを補うことができるでしょう。これらの栄養素は、免疫力を高め、口内の粘膜の機能を助ける働きがあるため、口内炎を早く治すことにつながります。
なかなか治らない口内炎は医療機関に早期受診を
何度も再発を繰り返す口内炎の場合、重大な疾患を併発している可能性もあります。通常の口内炎以外にも、口内炎を伴う疾患として、舌がん(口腔がん)、ベーチェット病、潰瘍性大腸炎、エイズや白血病といった免疫不全疾患などが挙げられます。いずれも医療機関での受診が必要な疾患ですので、違和感や異変を感じた時は早期に受診しましょう。
舌の口内炎は原因を見極めてきちんと予防しよう
舌の口内炎は、疲れや生活習慣の乱れ、栄養不足、消化不良、刺激やムシ歯によって引き起こされます。質の良い睡眠やバランスの取れた消化の良い食事、リラックスしてストレスを溜めないようにしましょう。
また、食後のこまめな歯磨きやうがい薬などのオーラルケアで清潔な口内を保つことも大切です。フレッシュな気分で日々を過ごすことができますよ。
再発を繰り返したり、悪化して長引いてしまった場合には、「口内炎ぐらいで病院なんて…」と遠慮はせず、医療機関を受診し、医薬品を使用しましょう。重大な疾患の早期発見にもつながります。
舌の口内炎 よくある質問
Q.口内炎と舌癌の違いはなんですか?
A.口内炎の場合は、ただれて赤くなることや、白や黄色っぽい膜がかかったポツポツができるのが特徴です。また、痛みを伴うことも多いです。舌癌の場合は、口内の粘膜との境目がはっきりせず、いびつな形をしており、初期症状では痛みなどの自覚症状がほとんどないと言われています。
Q.舌の口内炎を早く治す方法はありますか?
A.睡眠不足や栄養不足、疲労やストレスが口内炎の大きな要因の一つとなっています。舌の口内炎を早く治すためには、生活習慣や食生活に気をつけ、疲労やストレスを溜めないことが大切です。食事やサプリメントでビタミン類を摂取したり、市販されている薬を使用することも効果的です。
Q.舌の口内炎は自然に治りますか?
A.舌の口内炎は、通常であれば1〜2週間程度で自然に治り、跡も残りません。生活習慣・食生活の乱れや、飲酒・喫煙、刺激物の摂取などにより、長期化したり悪化したりすることもありますので、改善に努めましょう。市販薬の使用や医療機関の受診も可能です。